イタリア旅の振り返り#3からの続き
朝9時にシラクーサの駅に着き、絞りたてジュースで気合いを注入したあと、街歩きスタートです。
駅を出てすぐのバールが荷物預かり所でもあるので小旅行分の荷物を預けて、歩いて渡れるオルティージャ島へ。
真っ直ぐ海に向かう通りは、南の光の感じとおおらかな空気がブリンディジを訪ねたときを思い出しました。
違うのはここで出会う遺跡はギリシャ植民地の遺跡。
ギリシャの影響が強いシラクーサは、アルキメデスが生まれた街でもあり、広場にもアルキメデスの名がついていたり、博物館があったりと、ギリシャの影が見え隠れしています。
まずは行きたかったマリオネット博物館へ。途中、シラクーサの大聖堂を通ったので中に入ってみると、カトリック教会ではありますがもとのギリシャ神殿の跡に建っているので柱はドーリア式の柱がそのまま使われています。
ギリシャ時代の建築の柱はローマのそれよりも力強さを感じます。
ファサードはシチリアらしくバロック様式です。湾曲があまりない品のあるファサードでした。
石の建物に囲まれた入り組んだ細い道を行くとマリオネット博物館に着きました。
なかなかの暑さなので建物の中に避難するように入りました。
10月中旬のシチリア、それなりの暑さです。
シラクーサはパレルモ、カターニアと並んでシチリアのマリオネットの3つのひとつを代表しています。
シチリアのマリオネットは精緻なつくりというより、人形も舞台背景の絵も力強い印象です。
マリオネットも1.5mくらいのサイズがよくあるサイズだそうです。
夜は近くの劇場で人形劇が見られるのですが、今回はその日のうちにカターニアに移動するので断念しました。
いつか見てみたいのですが、カターニアでも上演の日程が合わず、今回の旅ではどちらも縁がありませんでした。
シチリアの馬車と。
マリをネットを作る工程
マリをネットを作る工程
海沿いに出ると、まだ海水浴をしている人がたくさんいます。
おそらく80才近いご婦人もビキニ姿で太陽と海を楽しんでいます。
いいですね、こういう姿。
後々、その場所は海とつながった温泉だったことを知りました。
淡水が海に注ぐところにはパピルスが群生していました。昔は今より多く生えていたそうです。
こちらの話は、観光地の勢いで乗ってみたトゥクトゥクのお兄さん談。
狭い路地裏を爆走するトゥクトゥクツアーは、楽しいのでおすすめですよ。
おそいランチは歩いていて出会った、食材の生産からレストランまでを手がけているお店へ。
シチリアらしく魚を使ったお料理をいただきました。
オーナーも穏やかな方でおすすめのお店です。
この日のうちにカターニアに移動して、その日は揺れないベットの上で眠ることができました。
宿の近くのBirra Messinaの看板に吸い寄せられ、生メッシーナビールをあっという間に飲み干しました。
暑い一日だったのであっというまに体に吸収されていきます。さすがに日が落ちた後は少し肌寒いくらいです。
Birra Massinaはホワイト、イエローなどがありますが、これはシチリアのいろいろな都市のカラーを表しているとカターニアの骨董屋に教えてもらいました。
宿は歴史的建物内にあるので、落ち着いているのかと思っておりましたが、同じ建物内の飲食店の謎のパーティで夜半過ぎまで騒音につきあわされることになりました。
近隣も誰も文句を言わず、終わりまでトラブルもなく、にぎやかなままです。
なんとおおらかなカターニアでしょう。
遠い記憶をたどれば、イタリアの週末のロカーレってこんな感じで、なんだか大騒ぎしていたな、と思った次第です。
それにしてもシチリアのカッフェはどろりと濃くて本当においしい!