イタリアの古い鉛筆のお話 2

イタリアの古い鉛筆のお話 1より

個人的にお気に入りのヴィンテージ鉛筆、FILA ORION、ずいぶんと久しぶりに再会できて、しかもしおり入り。
軟らかい方は6B、硬い方は8Hまでの展開です。

当店で扱っているFはあまり馴染みがない硬さですがこのしおりからするとHBとHの間。
いたって普通の硬さとでもいいましょうか。
FはfirmのF。Hardより硬くない表現なのでしょうか。
firm<hard なのですね。

イタリアは鉛筆は後進だったようです。
鉛筆時代ではないデッサンの巨匠たちをあんなに輩出しているのに。

BはBlackのBでBが多ければより黒いわけですが4Bで molto nero とても黒い、が5Bになるとnerissimo とあります。
あらためてmolto neroよりnerissimoの表現の方が黒いんだ!と納得。
-issimoという接尾語は会話に多いのかと思っていましたがこういうところでも表現として使うのだ、と妙なところで感心してしまいまた。

そしてこの鉛筆にはもう一段階上の黒があります。
6Bを見るとnero intensoとあります。
究極の黒はnero intenso と表現すればよさそうですね。
鉛筆としてはまだまだBの多いものがありますがはたしてどう表現するのでしょう。

一方で硬い方は表現があっさりしています。
5Hまでは建築士、技術者におすすめ、6Hからはリトグラフや大理石などにおすすめ、とあります。鉛筆はHやB以外にも数字で表されているものもあり、しおりでは対応表のようになっています。

数字が大きいほど硬い鉛筆となります。


ただいま在庫のあるORION鉛筆はF
デッサンはじめに、とあります。

それにしても6Hの鉛筆は大理石に書ける…のでしょうか…?

イタリアの古い鉛筆のお話 3へ続く

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