シチリアはカターニアの古代筆記具博物館を訪ねました。
古代筆記博物館の名を戴いているとおり、まずは古代の尖筆から始まります。
1800年代のファブリアーノの手漉きの紙にも惹かれます。


イタリア半島以外の古い筆記用具、書くものにまつわるものも展示されています。筆記用具が好きな人には興味深い展示です。


時間が下ってくると、イタリアの文房具を中心に覚えのあるメーカーや製品が並ぶ一角に到着します。
製品のみならず、当時の博覧会につかった什器や展示品もあり、気分が高揚します。



一画にはコレクターのコレクションボードや当時の学校の机など、書くことにまつわるものはすべてといっても過言ではないくらいいろいろなものが展示されているので楽しくまわることができます。


コレクターが国際万年筆クラブ創設者ということもあり、万年筆の数がかなりありました。
中にはイタリア、ドイツの独裁者の万年筆も展示されてありました。ここに写真は掲載しませんけれども。



こちらはBiCイタリアのキャンペーンの広告です。
ボールペンのキャップを送ると、毎月曜にFIAT600が当たるキャンペーンがあったようです。

古代筆記具博物館は、他にカターニア映画博物館、シチリア1943年上陸歴史博物館、シチリア地図学の展示とあわせて硫黄精錬所跡地の複合施設に存在しています。
10月にしてはとても暑い日でしたが、館内の暑さを忘れるほど熱中しました。
忘れないうちに書き留めますが、複合施設内には飲食に関するものは買うことができないので暑い日は十分なミネラルウォーターの持参をおすすめいたします。

ここに古代筆記具博物館が存在するのは、カターニア市がシチリア州と国際万年筆クラブの協力によってサルヴォ・パーネビアンコ氏の蒐集物を目録化し展示することを実現したからです。
祖父であるサルヴァトーレ・パーネビアンコ氏はカターニア県の街ジャッレにて文具書店を開業し、筆記具のコレクションはパーネビアンコ家三代によって受け継がれてきました。
2022年にオープンした比較的新しい博物館です。
今回、当店でも扱いのある文房具の数々の時代を改めておさらいすることとなりました。
パッケージのデザインは時代背景に大きく影響されているので、改めてアーカイヴされたものを時系列で見ていくのは興味深いことでした。
暑い館内でありながら、何度も確認したい物の場所に戻ったりして、見終わるまでかなりの時間がかかりました。
なぜなら、カターニア映画博物館もシチリア1943年上陸歴史博物館も見応えある博物館であったからです。
映画博物館も時代考証の小物が古い物で貴重な物も多く、またシチリア1943年上陸歴史博物館は撮影は禁止なので写真はありませんが、先の大戦のイタリアの立ち位置と複雑なイタリア国内の事情を改めて知ることができました。
シチリアは島ですが、多くの海岸から軍隊が攻め込んできて、インスタレーションで見ていると、逃げ場はなく一網打尽となるしかない攻められ方でした。当時のシチリアの最後の砦となるエリアの若者はイタリアの運命すら背負っていたかのようです。
ランチの時間はかなり押しておりましたが、この複合施設内では軽食をもとることができないので、鑑賞後はカターニアの中心部に戻り、何時でも賑わう魚市場近くでボッタルガのパスタや海の幸のフリットでお腹を満たすことができました。
Le Ciminiereという名の複合施設の通り、この施設内やこの一帯にはレンガ積みの煙突があちらこちらに立っています。
この場所はカターニア駅から徒歩でも行くことができます。
通りの反対には食堂などもありますが、今回は選択肢の多いカターニアのチェントロに戻りました。
駅前からバスを利用しましたが、カターニアはバスの発着所を探すのになにかと苦労しました。
聞いてもわからない、聞いてもその通りでなかったり、間違った情報というのはイタリアあるあると思うのですが、教えてくれる気持ちが伝わってこなかった感じです。
住民以外の人はみな苦労していたようでお互いを見ながら判断していたという感じでしょうか。
聞けば親切に教えてくれる、いい意味でのお節介ローマになれてしまっているからでしょうか。




Museo Antichi Strumenti di Scrittura
Viale Africa 218, 95129 Catania
開館時間: 9:30-17:30
月曜休館
入場:8ユーロ※情報は変わることがあるので、来訪の際は事前に調べてください。