ローマに到着してで最初にすることはパンテオンに詣でて、ラファエロにご挨拶することです。
あの球体がすっぽりと入る建築にはどこか魅了され、幾度足を運んだかわからないけれど立ち寄りたい場所、というか空間です。
数年前に1ユーロの入場を取る取らないの議論がなされてから幾年月、この7月からいきなり5ユーロの入場料からスタートしました。
ロマニタの精神を忘れないで欲しいです。
ローマはミケランジェロ、カラヴァッジョをはじめ、素晴らしい芸術をかかえた教会のほとんどが入場料なく入ることができます。
パンテオンに入れば丸穴からのぞく10月のローマの空はため息がでるほど青く高く。
この日は雲の流れる方向が違い、交差する雲を眺めたままでした。
建物の中でも外でも上を見たままで凝り固まった首の回りがよくなります。
パンテオン界隈には名高いカフェがあるので、Tazza d’OroかSant’Eustachio il Caffeに立ち寄ります。
たいていSant’Eustachioなのですが、Tazza d’Oroに久しぶりに行ってみましたが、ここのカッフェ、こんなにパンチがなかったかな、という印象が残ってしまい、しばらく足が遠のきそうな。コーヒーは嗜好品ですのでそれぞれの好みの店がやはりありますね。
この日の夜、夜行でシチリアに向かうので控えめのローマ散歩、といいつつ、ついつい歩き回ってしまうローマ。
2025年の聖年ジュビレオの前年で噴水の水もなく囲いだらけなのに人・人・人だかり。
そして戦時下の大統領の訪伊のため、道路があちこち封鎖され道は大渋滞です。
交通整理の甲高い笛の音とクラクションの大合奏で、平時でさえすごいクラクションのローマなのに、喧噪に輪がかかっておりました。
夜行発車まではテルミニ駅2階のお気に入りカフェで過ごし、20時過ぎ、いざメッシーナ海峡を列車ごと船に乗るための旅が始まります。
終着駅のシラクーサまで13時間弱の旅。
ローマ~東京に行ける時間です。
車掌さんから希望の朝食メニューを聞かれつつ、ホームでチェックインしていざ出発。
列車内で惨事が待っているとは知らず。
つづく