カターニアからローマへ
お楽しみのコラツィオーネは近くのカフェにて、カプチーノとパンツェロットを食べることに。
ブリオッシュはショウウィンドウから選んで、席でオーダーする仕組み。
食べ物の呼び方もところ変われば違ってくるし、あまり馴染みのない食べ物もあり、
これは何?と聞きつつ、馴染みのない名前の物を覚えて席へ。
イリス、イリス、パンツェロット、パンツェロット….と呪文のように繰り返しながら。
なんとか注文したものの、大きさに驚きました。
後半はほとんど遠くも見つめながら口を動かしていたような気がします。
中身をクレマ、といわれればカスタードのようなものを思い浮かべますが、ここシチリアではクレマと注文した物は黄みがかっていない白い甘いリコッタ系のクリーム。なかなか重いです。そしてサイズが立派なのでいつも最後の方は気を失いそうな感じでもぐもぐしていました。
宿の近くにギリシャ時代とローマ時代の野外劇場があったので行ってみました。
古代の遺跡を礎に建つパラッツォが生えるように並んでおり、時代の層と、現代でも見学以外に舞台として利用されている遺跡が身近にある環境をうらやましく思いました。
古代ギリシャとローマの時間に迷い込んだようで、気がついたら思いのほか時間が過ぎていました。
ランチをとるのも忘れて、カターニア駅の近くの硫黄精錬所跡地に建つ展示場施設へ行きました。お目当ては古代筆記具博物館。
そして同じ敷地内にあると1943年シチリア上陸歴史館、そしてカターニア映画博物館も見学してきました。
硫黄精錬所跡地はレンガの煙突が遺っており、それにあわせてレンガ色の建物で展示複合施設になっていました。
飲食スペースはないので、ひたすら博物館をまわることになりましたが、見応えのある場所でした。
カターニアの観光の中心地からは離れていますが、カターニアを訪れることがあれば足を運んでみてもよいのではないでしょうか。
翌日に行くことになったウルシーノ城より印象に残っています。
シチリア上陸歴史館は撮影禁止なので写真はありませんが、
かつて三国同盟として同じ括りで語られがちな第二次世界大戦ですが
どうやってイタリアが袂を分かちざるを得なかったが、シチリア上陸という観点で知ることができます。
この辺りの歴史の流れはロバート・キャパの「ちょっとピンぼけ」でキャパが報道記者としてイタリアに上陸する経緯が描かれており、そちらで同盟を結んでいた北側のイタリアと当時の王政のイタリアの存在がなんとなく書かれています。
その史実を、よりシチリア上陸作戦を詳しく説明することで、いかにイタリアが降伏せざるを得なかったかがわかるような展示になっていました。
古代筆記具博物館は、古代の筆記具からはじまり、展示のほとんどはいわゆるヴィンテージ筆記具なので、入ってみると狂喜乱舞。
こちらはまた別に紹介したいと思います。
カターニア映画博物館も展示の古道具などに目が行ってしまい、なかなかおもしろい場所でした。
どちらも見どころ満載過ぎて空腹も忘れ、施設内には飲食スペースがないので、魚市場界隈に戻り、シチリアならではの料理を楽しみました。
翌日はウルシーノ城を足早で散策のし、午後の便にてローマ向かいました。
初のライアンエアーです。。
その頃、煙が出て避難とかライアンエアーがいろいろあったので、とにかく無事に飛んでくれることだけを祈っていました。
別のLCCにはずいぶんと泣かされた経験があるので、LCCは旅が終わるまで気が抜けません。
カターニア空港はものすごい人でごった返していました。
数年前はずいぶんと余裕のある空港だった記憶があり、のんびりお土産を見て歩いたりしていた気がします。
待合の椅子はどこも空いていないし、昼でもあったのでフランチャコルタのスパークリングワインにあうシチリアのおいしいものを提供している店でランチをすることにしました。
店の席に着いたのですが、そのお店のテーブル席に別の店のものを持ち込んでいる人びとが入れ替わり立ち替わりやってきて、すこし洒落た店なので、さすがにピザを頬ばっていた女性に店員さんがノーをつきつけると、ピザを食べる女性も負けておらず、ピザを完食。
強者です。
するとまた別の家族が同じことをし、さらに別の人も同じことをして去って行きました。
こちらはピスタチオペーストのおいしいパスタを楽しんでいたのですが、あんぐり。
店のコーナーの席だったからなのでしょうか、空いているから、店のメニュー看板がテーブルにあるのに待合席のように使っていく旅行者。
これがその店の日常茶飯事なのか偶然が重なったのかはわかりませんが、隣でいろいろ押し問答があったので、何も被害を被っていないこちらに、騒がしくて申し訳ありませんでしたと若い店員さんが代わる代わる謝ってきました。
その後、ローマでも感じ、ここ日本でも感じる旅の恥はかきすての旅人の諸々、すごいです、どちらも。
現地のお約束を守れない旅行者が多いようで、頭をかかえてしまいます。
飛行機は定刻通り出発し、窓からは煙を噴くストロンボリとヴェスヴィオ山を見ていると、ローマへ。
エトナといい、イタリアはやはり火山が多いです。
フィウミチーノ着ですがローマの街を大きく越えてUターンして空港に無事到着です。
レオナルドエクスプレスでテルミニ駅へ、と思いきや、ニュース通り、17:00までのショーペロなので
フィウミチーノ空港駅はチケット売り場は窓口も券売機もほとんど閉まっており、行列ができていました。
トレニイタリアもイタリア外にもアプリを解放してくれればアプリで簡単にチケット購入できるのですが。
券売機のが一見早そうですが、慣れていなそうな人が並んでいたのでマンパワーを信じて窓口へ並んでみました。
どうやら窓口のが早かったようです。
この日は定宿に滞在。見知った顔となれた場所でゆっくりできます。
翌日は夕方にアパルタメメントに移るので、ゆっくりと過ごすことにしました。
シチリアが終わってしまったのでこれで今回の風光明媚な旅は最初の数日で終わり~
・Museo Antichi Strumenti di Scrittura
古代筆記具博物館・Museo del Cinema di Catania
カターニア映画博物館・Museo Storico dello Sbarco in Sicilia 1943
シチリア1943年上陸歴史博物館Piazzale Rocco Chinnici, 95129 Catania CT, Italia